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「あきんどPLAZA」の事務局です。今年度第2号のメルマガです。 暑さも本番、来週は夏休みという方も多いでしょう。さて、先月26日に中小企業庁のHPに「平成17年度中小商業活性化創業等支援事業の採択結果について」というトピックスが掲載されました。魅力ある個店づくりのために人材育成事業をしようとする商店街等へ支援する制度ですが、10件が採択されました。その中で、おもしろいと思ったのが福井商工会議所で、「・・・強力な宣伝媒体である口コミのメカニズムとコントロール方法を学ぶ」研修を実施する計画です。口コミというのは、ある意味で販売の究極の姿だと思います。なぜなら、お客様が店の営業をしてくれるのですから。こうなればお店としてはしめたものです。最初は来店されたお客様におすすめして買っていただく、次にリピータになっていただく、そしてそのお客様が他の方々に口コミで宣伝して新規顧客が自然に集まってくるわけです。ただ、そのためにはお客様に心からの「ファン」になっていただく必要があり、「ファン」になっていただくには、お客様を感動させる商品やサービスがなければなりません。おそらく、福井市内にはこうした素晴らしい商品やサービスをお持ちだが、あまり知られていないお店がたくさんあるのだと思います。 それでは今回は以下のメニューでお届けいたします。また、このメルマガへのご意見・ご感想も下さいね。
■はじめに 前号のメルマガでアンカーコムの長坂さんが、弊社サイトを「お手本にできることがまんべんなくあるでしょう」とご紹介頂いたのでかなりプレッシャーがかかってしまいました。以下、私ども鎌倉トゥディのことを紹介させて頂きますが、ひとつでも参考になることがあれば幸いです。“張り子の虎”がバレないことを祈りつつ…。 ■鎌倉Todayの初期 「日本ではじめて成功した地域情報サイトになろう!」という合言葉でサイトを立ち上げたのが1999年夏。その1年半後に法人化し、本格的な展開を始めました。 サイト立ち上げ当初、収入の柱は地元店舗の情報掲載による広告料収入でした。20世紀末の鎌倉はまだまだIT化の波が少しも押し寄せておらず、「ホームページ?そんなものウチには必要ないよ」と門前払いをくらう毎日でした。そんな中、いくつかの先進的な店舗の協力で鎌倉Todayの中心コーナー「鎌倉名店街」をたちあげることができました。4軒でのオープンとかなり苦労しましたが、時がたつにつれ少しずつ加入店舗が増えるとともに、それ以外のコーナーに加入してくださる店舗が徐々に増え、ようやく情報サイトらしい形が整ってきました。 ■コミュニティを充実させる もうひとつサイト作りで気をつけたのは、掲示板等ユーザー同士が情報を交換できるコミュニティの充実を図ったことです。現在ではその「鎌倉好き」の人たちが鎌倉Today内に自分の好きな鎌倉をリポートできるというシステムにまで発展させることができました。コミュニティを充実させることと鎌倉の旬の情報を更新していくことはサイトを運営していく上で最も重要なことではありますが、直接の収益に繋がらないため、苦しむこともあります。でもこれが重要なのです。
■オンラインショッピングの立ち上げ また、地元店舗とのおつきあいが増えていく中で次に立ち上げたのは「e★かま」というネット通販サイト。「鎌倉のお店に特化した通販サイト」というコンセプトで、PCを持っていない店舗でも弊社が手続きを代行することによりネット通販が可能になるようなサービスを提供しました。店舗にとってネット通販導入のひとつのネックはやはりコストでしょう。ということで初期費用はほぼゼロ、ランニングコストは売り上げに対して何%という形で運営しています。さすがにこのサイトだけでは採算はあいません。本体の鎌倉Todayとあわせたサービスとある程度割り切っていますが、徐々に売り上げを伸ばす店舗がでてきていることも事実です。ネット通販で品物を買う人が敏感なのは、送料の割引とネット限定の割引があるか否かということです。その点にうまく対応できるとともに「ネット通販は人手も手間もかかるし社内の受発注システムそのものの変更にも繋がる」ということを理解できた店舗が売り上げを伸ばしています。 ■フリーペーパーの発行 2004年、フリーペーパー「おしえて鎌倉」の発行を開始しました。月1回の発行で、その時節にあわせた情報と地図・店舗の情報を掲載しています。こちらも広告料で成り立っています。同時に携帯サイトも制作し、フリーペーパーと連動させました。(1)鎌倉へ来る前にはホームページ「鎌倉Today」で情報収集、(2)鎌倉に来たらフリーペーパー「おしえて鎌倉」で情報入手、(3)現地(観光スポット等)ではiモード等の携帯で最新情報・詳細情報を、という狙いです。現在大人気で発行部数増加を検討中です。 ■結び 以上のような事業展開をしてきましたが、結局、ITとかインターネットとかいっても商売をする上では何ら特別なことはなく「give,give and take」や「義理人情浪花節」という文化は他の業種と全く一緒だと考えています。地元店舗や商店街の方々とのお付き合いは、突き詰めていけば人と人とのお付き合い。商店街の会合に顔を出させて頂いたり、その中から発展して「由比ガ浜中央商店街・電子瓦版」のようなサイト作りに関わらせて頂いたりする幸運にも恵まれました。 現在、鎌倉トゥディの収益はサイトの収入だけではないので厳密にいうと「地域情報サイトとして成功した」とは言えないでしょう。しかし、鎌倉という地域に根ざした会社としては「地域情報サイト」を成功させることが重要ではなく、いかに地元店舗・商店街の方々と一緒になって考え、役立つサービスを提供していくことが重要だと考えています。 同じ地元で商売をしているのだから、ともに良くなっていかなければ未来はない…その思いが地域活性化に繋がると信じています。商店街の方側から見れば「ささはたドッとこむ」の長坂さんのように、本気で地域活性化に取り組んでくれる情熱のあるITプロのパートナーに出会えるかが地域活性化成功の鍵となってくるのではないでしょうか。私ども鎌倉トゥディもそのようにありたいと考えています。 ちょっとカッコよく締めてしまいましたが、その締め方が鎌倉トゥディの“張り子の虎”っぽいところかもしれません(笑)。 まだまだ書ききれない話はあります。また何かの機会で皆様とお話しできれば幸いです。
時代の変化に敏感になる ■21世紀は御用聞きの時代? 21世紀に入り、少子高齢化が進展している。少子高齢化と一言で呼ばれているが、“少子化”と“高齢化”では内容が異なる。少子化とは、一人の女性が生涯に産む子供の数が減ることにより、全人口に占める子供の割合が減少することである。2004年の厚生労働省の統計によれば、一人の女性が生涯に産む子供の数を示す“合計特殊出生率”が、1.29まで低下した。子供を標的顧客にしている業界は、当然大きな影響を受ける。 一方、高齢化とは、全人口の中で65歳以上人口の割合が増えることである。2007年は、団塊の世代の先陣が企業を退職し、高齢化は一層進展すると考えられている。団塊の世代は、全人口に占める比率が高く、社会経験が豊富で、時間とお金に余裕を持っていると考えられている。“高齢化”は“少子化”以上の影響を社会に与えると考えておかなければならない。 ■CVSの来店客層の変化 次のグラフを見ていただきたい。小売業の総売上高のうち、CVSの占める割合は4.4%と、百貨店の6.0%には及ばないものの、確実にシェアを伸ばしている。百貨店の売上高が低迷する一方、大手CVSチェーンの出店攻勢は依然止まるところを知らない。CVSの売上高が百貨店の売上高を抜く日も、そう遠くはないと思う。 一方、次のグラフは、1997年と2004年のCVSの来店客層の推移を比較したものである。出版社商業界の調査によると、CVSの来店客の構成比が1997年と2004年で少しずつ変化している。25歳をピークとする若者層の比率が下がり、45歳、55歳、56歳以上の中高齢層の比率が徐々に増えている。CVSの来店客層が中・高齢者にシフトしてきているのである。これは、先ほど触れた“少子高齢化”の現象と符合する。 ■CVS業界も御用聞きに積極的 セブン-イレブン大栄十余三店は、オープン4年のまだ比較的新しいCVSである。しかし、当店は千葉県一の対前年同月比売上高伸率を誇っている。秘訣は、オーナー婦人が積極的に御用聞きに取り組んであるからである。来店のピークタイムが終わると、なじみの顧客に電話し、弁当1個、ガム1個でも届ける。高齢者の中には、店に買いに行きたくても車の運転が出来なかったり、億劫だったりする方も多い。セブン-イレブン大栄十余三店は、顧客のニーズをうまく捉えている。当店の御用聞きサービスは、口コミで広がり、利用者は増える一方である。御用聞きは当然、店舗売上高にも好影響を及ぼす。 当店は幹線道路の交差点の角地に立地し、30台の駐車スペースを持つなど、典型的な幹線道路沿いのスタンドアロンタイプの店である。しかし、好立地に甘えることなく、積極的に顧客にアプローチする姿が、顧客の好感を生んでいる。 商売は、広告などを行って顧客の来店を待つ“プル戦略”ばかりでなく、時には店自らが顧客に出向いていく“プッシュ戦略”が必要なことをセブン-イレブン大栄十余三店の事例は教えてくれている。リフォームのような強引なプッシュ戦略は論外であるが、ソフトなプッシュ戦略は、高齢化時代に向いた商売といえる。“高齢化”時代は、“御用聞き”復活の時代になりそうな気配である。 参考:「がっちりマンデー」TBSテレビ、7月17日(日)放映
現在、名古屋市東部に位置する瀬戸市及び長久手(ながくて)町の丘陵地において、今世紀最初の国際博覧会(愛・地球博)が開催されています。開催期間は3月25日から9月25日までの185日間で、目標としている入場者数は1500万人です。期間の3分の2が経過しましたが、入場者は1300万人を超え(8月2日時点)、当初の想定よりもかなり多くの方々が来場し、連日たくさんの人で賑わっています。 名古屋市内の商店街としても、愛・地球博に訪れるたくさんの訪問者を迎え入れるべく、様々なイベントを開催したり、地元の名産品のPRに努めているところです。 愛・地球博の開催を契機としたいくつかの商店街の取組について紹介致します。 ■藤が丘中央商店街 愛・地球博は環境をテーマとしているため、会場には一般車の駐車場がないだけでなく、会場付近でのマイカーの乗降も規制されています。そのため、会場への移動はもっぱら公共交通機関を利用しますが、名古屋市内から愛・地球博会場に行く場合は地下鉄と東部丘陵線(磁気浮上式鉄道、愛称リニモ)を乗り継いで行くコースが一般的です。 地下鉄とリニモの乗り換え地点が藤が丘で、藤が丘中央商店街は愛・地球博来場者の取り込みには非常に恵まれた位置にあります。 商店街は、組合員数が110名、業種構成では飲食店が約3割と飲食関連が一番高い割合となっています。 藤が丘商店街では、愛・地球博の開催に合わせ名物を作ろうと2年前から検討を始め、その結果商品開発されたのが「リニもなか」であり、この他にも各種名産品を販売し、来街者の取り込みを図っています。 商店街では、愛・地球博の会期中、会場閉場(22時)後に商店街に立ち寄って貰うため、夜の営業時間を延長して効果をあげている店もたくさんあります。 愛・地球博の会期は半年ですが、万博後も商店街に来てもらえるよう、商店街では約100店舗を掲載したマップを作成し、万博会場のインフォメーションや地域の交番などに置き来場者に商店街をアピールしています。 また、「リニもなか」も藤が丘の名物として市内の百貨店でも販売を続けていく予定です。 ■名古屋広小路まちづくり協議会 名古屋市の中心市街地を東西に横切るメインストリートである広小路通りには7つの商店街(広小路名駅、広小路西通一丁目、広小路中央、広小路、栄町、東新、新栄)があり、互いに連携・協力して様々な活動を行うために「名古屋広小路まちづくり協議会」を構成しています。 協議会では、これまでも「広小路ストリート・エクスプレス・イルミネーション」などを実施し、名古屋の風物詩として市民に定着しています。今年5月から7月にかけては、広小路通り全体を公園と見立て、花と緑のあふれる散歩道として活性化を図る「フラワープロムナード事業」を開催しました。 地域の人や愛・地球博に訪れた外国人に楽しんで貰おうと、大通りにプランターやハンギングバスケットを飾り付けると共に、週末を中心に音楽やパフォーマンスイベントを実施しました。広小路通りには名古屋市の代表的宿泊施設が集中しており、夜遅くまで町全体を賑やかにしたため来街者の評判も良く、商店街としてもかなりの効果がありました。
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