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「あきんどPLAZA」の事務局です。
 今年度第18号のメルマガです。

 さて、2月25日は菅原道真が903(延喜3)年に亡くなった日です。
 菅原道真といえば、天神様として学問・文化の神様として有名ですね。菅原道真は845年6月25日に京都で生まれ、901年1月25日に大宰府へ左遷され、903年の今日お亡くなりになりました。というわけで25日は道真公に縁の深い日なので、全国の天神様では毎月25日に縁日としてお祭りや市が開催されます。そんな天神様と商店街も縁が深く、全国に「天神」の名のつく商店街が43もあります。有名所では、東京の亀戸天神の近くにある亀戸天神通り商店街、大阪の大阪天満宮の参道にある天神橋筋商店街(天神橋1~3丁目4~6丁目)。他にも、天神の名前はつきませんが、京都の北野天満宮の北野商店街などがあります。

 それでは今回は以下のメニューでお届けいたします。
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地域に根ざした商店街こそコミュニティビジネスを!(第3回)
└ 有限会社ケイプラン 代表取締役 名倉弘二
お客様の心をキャッチする店づくり(購買心理を活用した店づくり)(第8回)
└ 有限会社テオリア 取締役社長 八木田鶴子
<経済産業局レポート>
城下町「はな*はな鳥取回廊」でおもてなしのまちづくり ~まちづくりレディース鳥取~

└ 中国経済産業局 流通・サービス・商業室
お知らせコーナー




  【第3回】
  有限会社ケイプラン
  代表取締役 名倉弘二

■はじめに
 これまで2回にわたって、商店街がコミュニティビジネスの担い手としての必要性を事例等通して紹介してきました。今回の3回目となる最終回は、コミュニティビジネスを推進していくにあたっての手法・留意点について述べていきます。コミュニティビジネスは、地域という視点が根底にあり、地域の顔である商店街の強みとさらに、ビジネスと名が付いる以上、安定的な継続性も求められ、商店街ならではの経営センスが生かせます。

■地域の困った問題および人材を掘り起こす
 第2回目で、安城市の商店街の若手が始めた地域住民と連携をとったお祭りを紹介しました。商店街が地域住民はじめ、学校や農家、NPO、市民団体とつながりをもっていくと、地域に眠っている人材の発掘やまちの課題などが見えてきます。そのまちの課題を商店街がコーディネートし、地域の人材を活用しながら一つの事業として行っていくのが、今回提案している商店街主導で行うコミュニティビジネスです。
 上記のように、まだ、まちの課題など浮き彫りにされていない場合は、ワークショップという手法を使うと有効的です。商店街、地域住民が集まって、ひとりひとりの意見が反映されるのがワークショップであり、その中から人材や課題などが生まれてきます。

■事業化にあたっての視点
 通常のビジネスもそうですが、顧客ニーズに合わない商売をした場合、経営が立ち行かなくなるのと同様に、コミュニティビジネスも如何に地域住民のニーズに合ったサービスを展開するかが重要です。
 特にコミュニティビジネスは、顧客ターゲットとするエリアが中学校区などの地域住民と狭いだけに、地域住民が困っていること、要望していることなどをしっかりとマーケティングする必要があります。上記で示したワークショップの手法を用いたり、地域住民向けにアンケート調査を行うなどして、地域の困った問題のニーズを吸い上げるとともに、地域住民の方々が地域活動に関して、自分ができること、自分がしたいことなどを同時に伺い、地域の人材の発掘を行っていくことも重要です。

 図表1にコミュニティビジネスの事業化に向けての視点・考え方をまとめています。大企業や行政などができないきめ細かい地域密着型サービスを念頭におくことが大切です。そして、事業化に向けては、「人」「モノ」「金」「情報」の視点から総合的に検討して、安定した事業展開ができるようにすることが必要です。

■継続的に安定した事業展開を図るための戦略
 繰り返しになりますが、コミュニティビジネスは、地域に根ざしたものだけに、一過性なものではだめで、安定した継続的な経営が求められます。2回目に商店街の有志が立ち上げた株式会社アモールトーワの赤字でも魚屋さんを経営している事例を紹介しました。“事業の多角化”戦略をとることで、会社全体として黒字経営を達成し、商店街になくてはならない魚屋さんを継続的に経営し、お年寄りはじめ地域の方々に喜ばれています。

 図表2に事業化を決めたサービスを継続的に安定的に地域住民の皆さんに提供していくための戦略を載せています。さらに、最後に強調したいのは、1回目で述べたように商店街の活性化には、個店のアップと組織力のアップの両方を同時に推進することが大切ですので、今回提案しましたコミュニティビジネスと個店との相乗効果を図って進めて頂きたい。

 3回にわたりお読み頂きましてありがとうございました。地域に根ざした商店街こそ是非コミュニティビジネスを立ち上げて頂きたいという思いは伝わったでしょうか。商店街が音頭をとって、地域住民と一緒になってコミュニティビジネスを展開して、元気な地域が増えていくことを願っております。また、コミュニティビジネスについても載せている当方のホームページ「ホッと空間 Nagura’s Home」も併せてご覧頂きたい。




 【第8回】
  有限会社テオリア
  取締役社長 八木田鶴子

1つが良いとほかもよく見えるハロー効果

 「ハロー効果」という言葉をご存知の方は多いことと思います。ハロー効果は「威光効果」とか「後光効果」ということです。モノや人に対して、ある特徴的な面や印象に惑わされて、その他の側面についてもみな同じように見えてしまうことです。

■「地域一番商品」の威力
 前回でご紹介したお菓子やさんの行列の秘訣は、(1)こだわりの商品、(2)数量限定の販売、(3)人が人を呼ぶ口コミの威力と書きました。
 このお菓子屋さんは創業40年あまりですが、老舗というほどのブランドがあるわけでもなく、店構えもとくにこれといった特徴のないお店です。けれどもこれほどまでにこのお菓子やさんが繁盛しているのは、「地域一番商品」があるからです。
 この地域一番商品は、前回も書いたように、開店30分ぐらいで売切れてしまいます。ですが、この商品があるために、ほかの商品も夕方5時くらいまでにほとんど売り切れてしまうほどの繁盛振りなのです。

■一店一品運動
 今、全国各地で「一店一品運動」が盛んに行われています。その多くは、自治体や商工会・商工会議所などが主導をして、地域の活動として行われています。私が今支援しているK商店街でも、昨年秋ごろから、商店街に人を呼び込む施策として、取り組み始めています。地域のあるいは商店街内の各店舗が、それぞれの「地域一番」(一品or逸品またはほかにはない優れたサービス)を創り、商店街でPRしていこうという取り組みです。

■わが店の自慢をつくろう!
 一店一品運動に出品されるのは、比較的製造販売されている食品が多くなっています。それは、ユニークなオリジナル商品が創りやすいからです。
 K商店街には飲食店も多く、また、商品をメーカーから仕入れて販売する形態の店舗も数多くあります。その方々は、当初、「仕入れたものだから、うちの逸品ではない」とか、「飲食店だから逸品はない」というような意見も多く出ました。
 しかし、「地域一番」は商品に限りません。メーカーから仕入れた商品であれば、それをどのように販売するかの独自の「HOW」を創ればよいでしょう。たとえば、ある特定商品についての品揃えならどこにも負けない、ユニークな接客サービスができる、ネットワークが優れているなど、今までの強みを生かし、より強化した優れた「HOW」を創りだせばよいのです。飲食店はオリジナル・メニューが創りやすいでしょう。料理はきわめて独自色の強い創作の世界なのですから。
 A商店街では、各店舗のわが店の「自慢の商品」、「自慢のサービス」を創り、「地域一番」として大いにPRしていこうとしています。そして強いお店の集まった、エリア名での「一番商店街」を目指しています。もちろんその取り組みのPR方法もあらゆる可能性を検討しています。
 きっと「ハロー効果」があらわれることと期待が膨らみます。




城下町「はな*はな鳥取回廊」でおもてなしのまちづくり
~まちづくりレディース鳥取~
中国経済産業局 流通・サービス・商業室

 鳥取市内の商店街の女性経営者を中心として、女性のアイデアや視点で街の活性化に取り組む「まちづくりレディース鳥取」の活動をご紹介いたします。

 私たち商業者のおかれております現況は、中心市街地の空洞化による消費者の商店街離れ、それに伴う来店者の減少による売上減少、廃業・倒産による空き店舗の増加など、大変厳しいものがあります。
 こうした状況を何とか女性の力で打開したいと考えていたところ、2000年女性商店経営者を対象に、鳥取県中小企業団体中央会が開講した「まちづくりレディースカレッジ」に鳥取市内の10商店街で商う20人が参加して、自店経営で抱える問題点の解決方法の研究や他県で頑張っておられる女性との交流などを重ね、多くのことを学びました。

 そして、2001年5月、自分たちで考え,自分たちが行動する中で活路を見出していこうという決意のもと「まちづくりレディース鳥取」を設立し、女性の豊かな感性や明るさ、個々が培ってきたネットワークを結集し、現在63名の会員が女性の視点でのまちづくりに取り組んでおります。

 これまでの活動では、「賑わい・こだわり市の開催」「手づくりマップの作成」「まちづくりに対する提言」事業等を行いました。また鳥取環境大学と連携して、鳥取県まちなみ整備コンテストに応募入選し、ライトアップやディスプレイについて研究し、自らの活動舞台である店舗の魅力づくりも行いました。

 2002年度、鳥取県で開催された第17回国民文化祭実行委員会が公募する「ふるさとなんでも夢祭り2002事業」に、城下町「はな・はな鳥取回廊」事業を提案し、認定を受け、継続事業として定着させることができました。これは、商店街のショーウィンドウを【舞台】に、私たちが培ってきたネットワークと、商店街のパートナーシップを基盤とした【演出】により、県民の皆さんに【主役】になっていただき、自作された「心の花アート」を展示することで、賑やかで、美しく、歩いて楽しんでいただくことを目指す文化によるまちづくり事業です。2004年度も11月3日から7日まで、幼稚園児から養護学校の生徒さん方や福祉施設のお年よりの方など、様々な立場の多くの県民の方々に参加していただくことができました。また、鳥取城16代当主 池田百合子様には、審査委員をお願いし城下町とっとりのPRにも寄与して頂いております。地場産品である因州和紙を使った絵手紙体験教室や和紙の折り紙作品展示などのイベントも好評で、和紙文化の発信に繋げることができました。開催期間中は、展示マップを片手に多くの県民の皆さんが商店街を訪れてくださり、作品を通して会話や交流が生まれ、まちの賑わいが戻ってきたようでした。


 まちづくりというのは、まちの中で生き、商い、そして楽しみ、自分たちの店やまちを元気にする方策の中にこそ、本当のまちづくりがあると確信しています。「人が変われば店が変わり、店が変われば街も変わる」、私たち一人一人の気持ちや考え方が前向きになることが、一番大切なことではないかと思えるようになってきました。
 まちづくりレディース鳥取は、業種や商店街の枠を超えた交流や強力な人的ネットワークといったレディースならではの「強み」を活かしながら、会員相互のコミュニケーションや研修を図り、それを魅力ある店づくりに役立てるとともに、連携によるまちづくりにつなげていくことに重点をおいています。

 今年度は特に、まちの魅力を再発見する「歩いて楽しいまちづくり」の観点から商店街の地域貢献度を数値化する「まちづくり会計」に取り組み、商店街が地域に果たす役割を見出していこうと考えています。
 これからも、お互いの信頼と支援、自己責任、毎月発行する会報「レディースだより」(39回発行済み)で情報の共有化を図り、またホームページなどで発信機能も充実させながら、私たちらしく「おもてなしは笑顔です」の心で楽しい活動を継続していきたいと思っています。

【参考】
組織名 まちづくりレディース鳥取
代表者 会長 金居 恵理子
所在地 〒680-0845
鳥取県鳥取市富安1丁目96番地(鳥取県中小企業団体中央会内)
電話番号 0857(26)6671
ファックス 0857(27)1922
資本金 なし(会員からの賦課金で運営)
事業内容 (1)研修(2)調査研究(3)イベントの実施(4)情報提供(「レディースだより」発行)(5)プロジェクト(「第3回城下町はな*はな鳥取回廊」実施)
URL http://www.chuokai-tottori.or.jp/ladys/
E-MAIL ladys-t@infosakyu.ne.jp

※中国経済産業局広報誌 めてぃちゅうごく1月号でも紹介されています。

お知らせ

「RETAILTECH JAPAN 2005」(第21回流通情報システム総合展)が開催されます。
 毎年行われている流通業の情報化に関する総合展示会です。(詳しくはこちらから!)
開催日 2005年3月1日(火)~4日(金)午前10時~午後5時(最終日のみ午後4時30分終了)
会 場 東京国際展示場[東京ビッグサイト](東京都江東区有明3-21-1)
入場料 一般1,500円、団体〈20名以上〉1,000円
主 催 日本経済新聞社
特別協力 (財)流通システム開発センター
後 援 経済産業省、中小企業庁、総務省ほか


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【発行日】2005年2月25日
【発行】全国商店街振興組合連合会 企画支援部
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