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はじめまして!「あきんどPLAZAの事務局」です。
このメールマガジンは、全国商店街振興組合連合会が中小企業庁の平成15年度委託事業として発信いたします。
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発行 : 全国商店街振興組合連合会 企画支援部
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「あきんどプラザ」の開設に寄せて --- 中小企業庁 商業課長 横田俊之
起街家通信NO1 起街家が地域の未来を創る --- 多摩大学教授 望月照彦
商店・商店街NOW! 本町商店街振興組合(兵庫県相生市) --- 研究員 川原舞子

「あきんどプラザ」の開設に寄せて

中小企業庁 商業課長 横田俊之
この度、中小企業庁からの委託事業として、商店主の皆様や商店街の事務局の方等、第一線で取り組まれている方に対して、直接、メッセージをお届けする「あきんどプラザ」が開設されることになりました。私共も、この場を活用して、商業活性化政策の方向性や全国の商業関係者の方々との意見交換の模様等を情報発信していきたいと考えていきますので、よろしくお願いいたします。

さて、本創刊号では、中心市街地活性化に関する政策について、簡単にご紹介したいと思います。皆様ご承知のとおり、平成10年の大店法廃止法案成立とともに、中心市街地活性化法を含むまちづくり3法が制定されました。中小企業庁では、TMO(まちづくり機関)を中心とした、中心市街地の中小小売商業活性化に取り組んできましたが、今年は法施行5年目ということで政策の総合評価が行われております。TMOについては、9月19日に中小企業庁に設置されたTMOの在り方懇談会の報告書「今後のTMOのあり方について」が取りまとめられました。

(この報告書は、中小企業庁ホームページにてご覧頂けます。)
この懇談会では、長野市、久留米市、鳥取市等でタウンマネージャーをされている方々に委員として参画して頂きました。各地域の現場における取り組みを踏まえて、TMO活動の現状、課題、そして今後の対応策がまとめられています。様々な課題が指摘されていますが、敢えてポイントを1つだけ挙げれば、TMO活動推進を担う専門人材の確保が非常に重要であるということです。タウンマネージャーは、その地域の商業集積全体のマーチャンダイジングを担わなければならないため、この分野の専門知識や豊富な経験が求められます。事業を積極的に展開している上述の地域のタウンマネージャーは、いずれも大手百貨店やショッピングセンターにおける豊富な勤務経験をお持ちの方です。

このため、国としても、地方公共団体のリーダーシップの下、意欲のある地域における専門人材確保に対する支援を積極的に行っていきたいと考えている次第であります。中心市街地において商業活性化に取り組まれておられる皆様、あるいはこれから取り組もうとされておられる皆様は、是非、TMO懇談会報告書をご一読頂き、ご意見をお寄せ下さいますようお願い申し上げます。






「起街家が
地域の未来を創る」

―21世紀型商人が向かうところ―
多摩大学教授 望月照彦
空き店舗が高齢者の生きがいづくりの場に変身
~ 本町商店街振興組合(兵庫県相生市) ~

20世紀はグローバル時代といわれた。ところが21世紀になった途端、その流れはどうも逆の方向に向き出したように思える。ローカルとか、コミュニティを大切にしなければならない時代の到来である。

私たちがこうやって生きている世界の生成理論に、<宇宙は呼吸している>という考え方があるという。長い時間を掛けて宇宙は膨張し、それが終ると今度はやはり長時間で宇宙は凝縮していく、その膨張と凝縮を繰り返すのが宇宙だ、という訳だ。21世紀に入った途端に、様々な変化がいろいろな所に現れているが、私には凝縮宇宙への転換点のように予感される。比喩が少し大きすぎる気がしないでもないが、例えばファーストフーズが20世紀に生み出された巨大な産業のコンセプトであれば、もうその時代は終って逆のコンセプトが現れたのが21世紀である。例えば、スローフーズがそれである。早いサービス、均一な味付け、大量の提供と消費、マニュアル化などの時代から、21世紀になるとスマート(スピードだけでなく、お客様の気持ちに合わせた知恵のある対応)なサービス、文化に根ざした個性的味付け、その地域にしかない素材を生かした限られた提供と消費、マニュアルを越えたヒューマンなサービスの時代・・・というまったく逆の状況が受け入れられるようになってきている。ハンバーガーは飽きられたか、という命題があるが、飽きられたのはハンバーガーだけでなく、そのサービスやシステムにあきれ出しているのではないか、と私は思う。

グローバルビジネスとコミュニティビジネスという考え方がある。ウォルマートやカルフールはグローバルビジネスであろう。日本の各地にある商店街の小さな店々は、当然地域社会に立脚したコミュニティビジネスである。グローバル企業は、グローバルに生産されたものを、宣伝やマーケティング力によって市場に押し込む。安売りはその典型だ。そしてしばしば、低コスト生産は後進国の搾取の上に成り立っているといわれている。しかしコミュニティ企業は問題解決型である。地域が抱えている問題を発見し、その答えを創造し、解決させる。地域の安全の問題、福祉の問題、子育ての問題、それらは豊かで幸福な地域社会を生み出す為に機能する。商店街でお年寄りのデイサービスを行ったり、鍵っ子を預かって、パソコンなどが学べる環境を提供する。老後の安心を支え、子供の非行化を防ぐ社会機能を商店街が担っているのである。環境問題への取り組みも、コミュニティのエコリサイクルセンターとなって、ゴミのリデュース、リユース、リサイクルの拠点を担う。グローバル企業ではとてもこのようなきめの細かいサービスはできないだろう。それだけでなく、市場に旨味がなくなればさっさと店を畳んでしまうだろう。しかし、地域と共に生きてきた商店街の老舗ではとてもこんな非情なことはできない。逆に、商店街と地域のNPOが組んで、市場性はないが地域の豊かな文化の為に市民が商店を支えるコミュニティ・サポーテッド・ストア(CSS)という発想も生まれている。その街にしかない生活技術の店、雑貨や織物や郷土出版などの店を市民が会員になって支える仕組みである。

かつての地域商人たちは、豊かな地域づくりのために積極的に学校や橋などのインフラ投資を行った。PFIをとっくにやっていたのである。例えば、明治時代の足利商人は"友愛義団"という組織を結成し、専門学校を造り、鉄道を敷き、地域産業を興した。フレンッエ商人顔負けの活躍したのだ。21世紀商人は、店だけでなく"街"や"コミュニティ"を。気概家ならぬ"起街家(きがいか)"こそが、未来商人のターゲットだと私は期待し、夢みているのである。

兵庫県相生市の本町商店街振興組合に、お年寄りのためのコミュニティ施設「よりあいクラブ旭」が今年3月オープンした。レストラン、弁当宅配、野菜の販売、ミニデイサービスなどを手がけ、「食」を通した地域のお年寄りの交流の場となっている。

この施設は相生市と赤穂市で化学肥料と農薬を使わない野菜の生産を行う、NPO法人ひょうご農業クラブ(増田大成理事長)が中心となって立ち上げた。オープンにあたっては空き店舗の改装費用などにコミュニティ施設活用商店街活性化事業を活用。本町商店街のバックアップも得て、地元の主婦らを中心としたスタッフ20名が運営にあたっている。

現在、レストランの定食(580円)では1日平均20食、弁当宅配(550円)では30~40食の注文がある。材料には市場を通らない有機無農薬の野菜を使用。肉や魚も業務用の食材は一切使わない「家庭料理より家庭らしい」メニューが人気を集め、事業所からの注文、地域の行事の際など、少しずつ利用の輪が広がっている。


20名のスタッフうち9割が60歳以上、8割がボランティアでの協力である。「地域の人材に活躍の場を作ることができれば。」(増田氏)との考えから、NPOひょうご農業クラブは側面サポートにまわり、地元スタッフが主体的に事業運営に取り組んでいる。

印象的だったのは、スタッフから聞いた「ここができたことで、私たちも元気づけられた。」という言葉。そして、お客としてレストランを訪れるお年寄りの楽しそうな笑顔である。コミュニティビジネスという言葉が聞かれるようになって久しいが、難しい定義よりもコミュニティに1つでも多くの笑顔、幸せを作り出すこと。これがコミュニティビジネスの原点だと改めて感じさせられる取材となった。(取材:研究員 川原 舞子)





地域のコミュニティをキーワードとした報告書の紹介。
商店街と地域連携に係るケーススタディとそのあり方に関する調査研究
全国商店街振興組合連合会(中小企業庁委託調査事業)
商店街は人々にとつて魅力ある場所となるポテンシャルがある。
これからの商店街は、自己完結型の発想でなく、自分の限界を知り他者との協働による公共空間づくりが必要。地域との連携のポイントとともに、全国の先進的事例を紹介している。

地域通貨を活用した地域商業等の活性化に関する提案
中小企業庁
最近、地域通貨に対する取組が全国各地で行われており、実践例は300ヵ所を超える。中小企業庁において全国5箇所の地域と連携し、商業等の活性化に資するための地域通貨の仕組みについてのモデル提案を行う。


史上最大商店街まつり ~やっぱ 商店街っていいよなぁ~
江戸開府400年記念事業として、東京を代表する商店街が一堂に会し、先進的な活動や独自の魅力をアピールする全国初のイベントを開催。
日程: 11/7(金)~9(日)
会場: 東京都庁 都民広場 都民ホール
主催: 東京都商店街振興組合連合会/東京都商店街連合会
東京都振連

「中小企業総合展2003(東京会場)」開催
「ここに集結!ニッポンの原動力」をテーマに全国の中小企業がもつ優れた新商品、新技術等を紹介。中小企業の総合展示会・見本市として国内最大級のイベント。
日程: 10/29(水)~ 31日(金) 
会場: 東京ビッグサイト東1~3ホール
※詳しくは、ホームページをご覧下さい。


「あきんどPLAZA」のキャラクターは、うさぎとしました。
 商売繁盛!跳ね上がる、キャラ的な親しみやすさからです。かわいがってください。

メルマガの執筆者の方々は第一線で活躍されている方々ばかり。
次回オフィス2020代表の緒方知行先生の商人塾第Ⅲ講(3回シリーズ)が始まります。同氏は第一線のジャーナリストとして活躍され、大分県で昭和62年開講し17期を数える「豊の国商人塾」の塾頭。ご期待ください。

平成15年度「商店街実態調査」のアンケート調査のご協力のお願い
実施機関: 全国商店街振興組合連合会(中小企業庁委託調査事業)
本調査は中小小売商業の商業集積である全国の商店街の実態を把握し政策立案に資することが目的。平成15年10月~11月に全国の商店街様に対しましてアンケート調査(サンプル調査)を実施させていただきます。ご協力ください。

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【発行日】2003年10月27日
【発行】全国商店街振興組合連合会 企画支援部
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