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 「あきんどPLAZA」の事務局です。今年度第14号のメルマガです。
 さて、今日は商店街において空き店舗を活用したレンタルBOXが話題になっているというニュースです。京都府舞鶴市のマナイ商店街で、空き店舗内の棚や1坪ごとに区切ったスペースを活用して、市民がオリジナル作品を販売する「夢の小箱」に、ちりめんのひな人形や色鮮やかなドライフラワーが出品され、店内に一足早い春の雰囲気が醸しだされています。(2月8日、京都新聞)「夢の小箱」は舞鶴TMOが企画して2003年11月にオープンし、店を持ちたいと希望する若者や、趣味で小物を作っている人など23人が出品しているそうです。
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 自分でお店を経営したいと思っても、店舗改装や月々の家賃など結構な資金が必要になり、また、失敗したときのことを考えて尻込みする人も多いと思います。しかし、レンタルBOXであれば、月々数千円で商売体験ができ、売れれば自信も生まれます。商店街にとっても、空き店舗にこうした話題のスペースが生まれて来街者が増え、さらにその中から独立開業する人が出て、さらに空き店舗が埋まれば、街が活気づきます。
 前回のメルマガでも、(株)キャラウィットの米澤先生から小箱ショップのあるお店のご紹介がありましたが、こうした取組みは、富山県富山市茨城県ひたちなか市など全国でかなりの例があります。
 それでは今回は以下のメニューでお届けいたします。

 また、このメルマガへのご意見・ご感想も下さいね。


アメリカ・カナダのまちづくり、商業事情視察報告(第3回、最終回)
└ 株式会社エフ・ビー・シー 大阪オフィス 取締役所長 出口巳幸 
小さなお店でもできるマーケティング・店づくり(第10回、最終回)
└ 株式会社キャラウィット 代表取締役 米澤実弥子 
<経済産業局レポート>
「頑張ってます!近畿の商店街」の発行について
~[商業関係施策の活用事例集]~

└ 近畿経済産業局 産業部 流通サービス産業課
お知らせコーナー




  【第3回、最終回】

  株式会社エフ・ビー・シー
  大阪オフィス 取締役所長  出口 巳幸

■歴史的街並みを活かした再生(ガスタウン、バンクーバー)
 バンクーバーは、カナダ西海岸南部に位置しカナダ第3の都市で人口58万人、周辺都市も含めたグレート・バンクーバーでは213万人。
 バンクーバーのダウンタウンに位置するガスタウン地区は、バンクーバー発祥の地として知られ、19世紀の街並みを再現した石畳のウォーター通りの一帯。ウォーター通りとキャンビー通りの交差点にある蒸気時計やガスタウンの名の由来となったギャシー・ジャックの銅像など観光的な見どころもあるエリア。大陸横断鉄道が開通し賑わいを見せたが、次第に衰退し、1960年代より再開発が始まりホテルや倉庫が改装され、71年から州政府が歴史的地域に指定し建物の保存に乗り出した。89年にBIA(Business Improvement Areas)であるGBIS(The Gastown Business Improvement Society)をカナダで初めて設立、地区の活性化が本格化してきた。

 GBISは、州法に基づき設立し理事会によって運営されている非営利団体である。理事会のメンバーは17名。内訳は地区内で営業している商店主など8名、営業用の資産を所有している地権者9名で構成されている。フルタイムのタウンマネジャーは1名(女性)で、多くのサポーターがバックアップをしている。
 設立当初は、マーケティングやプロモーションを中心に活動を行ってきたが、最近では再開発やビルの建替えなどデベロップメントに関するコンセンサスづくり、治安対策や美化清掃業務を強化している。

■老朽化した産業施設の再生(グランドビル・アイランド、バンクーバー)
 ダウンタウン南側のファールズ・クリークに面してグランドビル・アイランドは位置しており、カナダの主産業である林業の産業地区として開発されたが、産業自体が衰退し、70年代には産業廃棄場として汚染されたウォーターフロントであった。80年代に入り海上浄化や土壌改良など環境改善から始まり、老朽化した倉庫や工場跡の活用など再開発が本格化した。

 再開発で蘇りショッピングやレストラン、シアター、クラフト工房、アートカレッジなどが建ち並ぶ半島は、魅力ある商業集積地として市民や観光客を集めている。

 パブリック・マーケット(1)は、倉庫跡を利用して新鮮な生鮮3品や焼きたてのパン、チョコレート、ケーキなどで溢れ、フードコートなどの飲食も充実している。

 ブリューイング・ビール工場(2)は、バンクーバーを代表する地ビールの醸造工場。まちの名前をつけたビールがあり、試飲ができる見学ツアーもある。ショップやバーも併設。
 ネット・ロフト(3)は、倉庫を改造した建物の中に、ブティックからキッチン用品、アクセサリー材料、カードショップなどユニークなショップがあり、また船舶用品やカヌーとカヤックなどマリン用品の専門店で構成されている。
 スペシャリティーズ・ウエスト・マリン(4)は、マリーナ周辺に並ぶマリンスポーツショップ。ジャケットやウエア、小物なども充実している。
 キッズ・マーケット(5)は、子供だけではなく大人も楽しめるおもちゃのデパート。玩具から教育用品まで品揃えしている。
 クリスマス・プレゼンス(6)は、1年365日クリスマスの店舗が集まるスペシャルショップ。
 バケット&エシャロット(7)は、フランスパンやクロワッサンなどの工場であり、小売販売もしている。





  【第10回、最終回】

  株式会社キャラウィット代表取締役
  米澤実弥子

「売れる決め手は接客力」

■商店街は「人」も商品のうち
 「最初はそれほど買う気も無かったのに、接客を受けているうちに魅かれて買ってしまった」「接客を受けてはじめて、その商品の良さがわかった」
 そんな経験を持つ方も多いのではないでしょうか。
 接客は、お客様とコミュニケーションをとりながら、商品の良さも伝え、納得いただいたうえでお買い上げにつなげる、“高度な”技術です。なぜ“高度”か、というと
 ・お客様に嫌われたらアウト
 ・いろんなタイプの方が来店する
 ・同じお客様でも好みが変化する
 ・臨機応変な対応が必要
 ・目配り・気配りが必要
 ・商品知識が求められる

 商店街のお店は「顔が見える安心感」「親しみやすさ」が売り。であれば、お店のスタッフに対しても安心感や親しみやすさを感じてもらいたいものです。地元でおなじみのお客様であってもきちんと接客し、商品だけでなく「人」も好きになってもらいましょう。

■接客の基礎技術
(1)笑顔を作る
売れないお店=店員が暗い、無表情
 慣れた相手だけに商売しているお店は要注意。だんだん表情が堅く、お客様に“愛想良く”できなくなってきます。

 また、年をかさねると、口元がさがり次第に「へ」の字口になります。毎朝、鏡をみて“顔を作ってから”売り場に立ちましょう。
 ・目…優しく微笑むときの目
 ・口…両はじを意識して上に持ち上げる、ニコニコする

(2)挨拶をする
元気なお店=挨拶がある!
 最近はコンビニエンスストアでも「いらっしゃいませ」「ありがとうございました」の挨拶を徹底するようになってきました。
 挨拶は、マナーであることに加え、次の効果があります。
 ・鮮度が高い、フレッシュな印象を与える
 ・にぎやかで活気がある印象を与える
 ・自信が感じられる=お店への期待が高まる
 ・お客様に気づきました、という合図になる

 良い例ではありませんが、万引きなどに困っているお店では挨拶が充分でなかったり、あまり店内に目が届いていない場合があります。挨拶を頻繁に行いながら、動的待機(動きながらお客様を待つ姿勢)を心がけると抑止効果があります。

(3)好印象を与えるように話す
誰にでも好かれる=笑顔でハキハキ
 ・聞き取りやすい大きさの声を出す
 ・短いセンテンスで話す、適当に話を区切る
 ・表現力豊かに、オススメ商品は自信持った表情で
 ・一方的ではなく、お客様の反応を見る
 ・適度に“間”をあける
 ・こまめにあいづちをする
 ・お客様の話に共感、同調する表情で
 ・語尾までハッキリ話す

■繁盛店の接客は「流れを作る」
 お客様が入店してからお見送りするまでには流れがあります。接客の役割はこの流れをきちんと作ること。買回品を例に、売れる接客の流れをご紹介します。
入店時
アプローチ話法
商品選択
応酬話法
お買上
クロージング話法

(1)アプローチ話法
 ・最初は感じの良い挨拶でお迎えする
 ・軽いお声かけで接点を作る、様子を見る
 ・商品特徴を端的に話しかけ興味を引く
 ・ユーモアや雑談で話しやすい雰囲気を作る

(2)応酬話法
 ・商品特徴を伝え関心を高める…「これまでの商品よりも~で」「今年の新作で、いま入荷したばかりなんです」「雑誌で取り上げられて~」「流行のエレガンス系で~」
 ・試着や試用を促す…「実際に着ていただくと~」「使い勝手がよくて~」
 ・コーディネート提案…洋服などアイテムを組み合わせて提案し、イメージをつかんでもらう
 ・品切れの場合…代替品をおすすめする「同じお色では、こちらがございます」、またはお取り寄せするなど、できるだけお客様の希望に沿うよう努力する
 ・実際のお得感を伝える…「今日からキャンペーン期間で~」「いま、ちょうどセールで半額になっています」

(3)クロージング話法
 お買い上げに向けて決め手となる言葉を添える。
 ・試着・試用後…「とってもよくお似合いですね」「ぴったりですね」「長くお使いになれますね」
 ・販売員が太鼓判を押す…「私としては、こちらをおすすめします」

 クロージングの段階で、お客様に自分のオススメを伝えるときは、「私としては~」「私が買うとしたら~」「私はこちらの~が好きです」という“I(アイ)メッセージ”で伝えましょう。押し付けがましくなく、かつ信頼感のある提案と受けとってもらえます。

 商売は、基本を丁寧に行うことの繰り返しです。どのお客様に対してもきちんと接し、店頭ディスプレイはこまめに変え、商品は常に整然と陳列するなど、当たり前のことを当たり前にできてはじめて良さがお客様に伝わります。「一発大逆転」など無い、根気のいる事業です。
 でも、同じことをしていたらお客様もお店も飽きてしまいます。
 「“商い”だから“飽きずに”やる」
 マンネリ化にならないよう、この連載でご紹介した販促を少しづつ実践してみてください。




「頑張ってます!近畿の商店街」の発行について
~[商業関係施策の活用事例集]~
近畿経済産業局 産業部 流通サービス産業課

 近畿経済産業局では、商業施策を活用して活性化に取り組み、頑張っている商店街の事例集を取りまとめました。以下にその詳細についてお知らせします。

■概 要
 近年の商店街、中小小売商業を取り巻く環境は、多様かつ変化の激しい消費者ニーズへの対応、厳しい価格競争、モータリーゼーションの進展と地域間競争の激化など、依然厳しい状況にあります。そのような中にあっても、商店街や地域が一丸となり、人を惹きつける店・商店街・地域づくりのための取り組みを行うことにより、買い物客のさらなる獲得や、地域コミュニティの担い手として地域の伝統や文化の復興・伝承を果たしている例が多くあり、その取り組みにおいて行政の支援施策が活用されている例も少なくありません。
 支援施策を活用して事業を実施される際には、言うまでもなくそれぞれの商店街・商業集積が自身の課題解決のために最も適した施策を選択いただくとともに、市役所・TMO(まちづくり機関)・商工会議所・商店街振興組合の理事長等幹部、各商店の店主等による主体的な取り組みが重要となっています。
 過去数年間における当局管内の施策活用事例の中から代表的な20事例を選んで、「施策利用前の状況分析」→「課題抽出」→「施策活用」→「結果検証」を調査した結果を掲載しておりますので、類似の課題を持つ商店街等の参考となり、施策活用の際にその成果をより一層高める一助になるものと考えています。

■内 容
 本事例集には、以下の20の事例を掲載しております。
(1) 官民が協力して「出会い、暮らし、遊びが彩るまちづくり」
まちづくり福井株式会社(福井県福井市)
(2) 食文化からはじまる地域個性の創出
小浜市役所 市民まちづくり部(福井県小浜市)
(3) 街並み整備と高齢者パワーを生かした連携で回遊性向上
ゆう壱番街商店街振興組合(滋賀県長浜市)
(4) 門前町らしいファサード整備と業態化でオンリーワンを目指す
多賀町商工会(滋賀県犬上郡多賀町)
(5) 観光資源を生かし、大学との連携でまちづくり
竜馬通り商店街振興組合(京都府京都市伏見区)
(6) 豊富な地域資源を生かした地域連携の強化によるまちづくり
株式会社伏見夢工房(京都府京都市伏見区)
(7) 学生のチャレンジショップによるきっかけづくり
亀岡商工会議所(京都府亀岡市)
(8) 売れても占い商店街
福島聖天通商店街振興組合(大阪府大阪市福島区)
(9) 神社と連携して賑わいを創出
粉浜商店街振興組合(大阪府大阪市住之江区)
(10) 地域に密着した事業活動で発展する商店街
駒川商店街振興組合(大阪府大阪市東住吉区)
(11) ほんまもんの商店街の繁盛店づくり
天神橋三丁目商店街振興組合(大阪府大阪市北区)
(12) インドネシアをテーマに話題づくりに成功
サンスーク花園商店街振興組合(大阪府大阪市西成区)
(13) きらりと光る商店がまちの魅力を高める
有限会社豊中駅前まちづくり会社(大阪府豊中市)
(14) 「個店活性化事業」で魅力ある買い物環境づくり
布施商店街事業協同組合(大阪府東大阪市)
(15) 「丹波篠山ブランド」の確立を図り、街をPR
株式会社まちづくり篠山(兵庫県篠山市)
(16) 震災の街から「食」の街へ
株式会社神戸ながたTMO(兵庫県神戸市長田区)
(17) 情報をキーにあらゆる関係者に積極発信
甲南本通商店街振興組合(兵庫県神戸市東灘区)
(18) コミュニティ活動スペースによる街の活性化
大和高田商工会議所(奈良県大和高田市)
(19) NPOとの連携でコミュニティ施設
アオイ通り協同組合 (和歌山県田辺市)
(20) ハード整備を活かしてステップアップを目指す
白浜町商工会(和歌山県西牟婁郡白浜町)

■今後の取り組みについて
 今回の調査・ヒアリングの中から特に、空店舗対策や、コミュニティの魅力向上が今後の取り組みとして重要であるとの意見が多く寄せられました。当局では、その対応の一つとして、「中心市街地・商店街の活性化に向けた産学官連携事業における事業効果調査」を始め、産学官連携ワークショップキャラバン(5地域)を実施しております。また、2月10日「産学官連携で、まちの賑わい再生?!」をテーマに中心市街地活性化セミナーを開催するとともに、3月17日には彦根商工会議所の御協力を頂き「まちぐるみで目指す、にぎわい回復!」をメインテーマに中心市街地活性化フォーラムを彦根市において開催することとしております。

■掲載について
 「頑張ってます!近畿の商店街」は近畿中心市街地活性化推進協議会ホームページ(PEP! KINKI! まちづくり!)のトピックス欄に掲載しています。また、フォーラムの開催案内も掲載しますので、下記アドレスに是非一度、アクセスをして下さい。本事例集以外にも興味深い内容を盛りたくさん掲載しています!
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【お問い合わせ先】
◆近畿経済産業局 産業部 流通サービス産業課
◆担当:中村、冬木
◆電話:06-6966-6025(直通) ◆FAX:06-6966-6084




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【発行日】2006年2月13日
【発行】全国商店街振興組合連合会 企画支援部
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