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 さて、2月10日は、いろいろな記念日。まず、「左利きの日」(レ(0)フ(2)ト(10)の語呂合わせ)、次に「ニットの日」(ニッ(2)ト(10)の語呂合わせ)、「ふきのとうの日」(ふ(2)きの とう(10)の語呂合わせ)、そして「ふとんの日」(ふ(2)とん(10)の語呂合わせ)などです。ふとんの日は全日本寝具寝装品協会が1997(平成9)年に制定しました。
全日本寝具寝装品協会のホームページを訪れてみると、予想通り、お役立ち情報満載でした。睡眠とふとんの関係、ふとんのいろいろな種類、ふとんの手入れ方法など、その他に介護用寝具寝装品も様々紹介されています。夏はそれほどふとんのことを考えませんから、寒い冬の「ふとんの日」は、ふとんのことを考える絶好の記念日ですね。

 それでは今回は以下のメニューでお届けいたします。
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地域に根ざした商店街こそコミュニティビジネスを!(第2回)
└ 有限会社ケイプラン 代表取締役 名倉弘二
お客様の心をキャッチする店づくり(購買心理を活用した店づくり)(第7回)
└ 有限会社テオリア 取締役社長 八木田鶴子
<経済産業局レポート>
「ひと」という名のポテンシャル ~棚倉町・地域商業の現状~

└ 東北経済産業局 商業・流通サービス産業課
<施策情報>
「民法の一部を改正する法律(包括根保証の禁止)」について

└ 中小企業庁事業環境部
お知らせコーナー




  【第2回】
  有限会社ケイプラン
  代表取締役 名倉弘二

■はじめに
 前回は、地域に根ざした商店街こそコミュニティビジネスの担い手としての必要性を述べました。今回は、商店街が関わっているコミュニティビジネスの事例を織り交ぜながら、コミュニティビジネス展開に向けて段階を踏んで紹介していきます。そして、次回の最終回では、コミュニティビジネスを推進していくにあたっての手法・留意点などを述べます。

■商店街を中心とした連携から始まる(事例:愛知県安城市の商店街)
 コミュニティビジネスは、地域住民のつながりがまずベースにあり、こんなまちにしたいという思いやこんなことで困っており、なんとかしたいという思いから生まれてきます。
 その旗振り役として、きめ細かいまとめ役として商店街自らが一つの事業(行政からの委託を念頭におくなど)として行っていってはどうかというのが私の提案です。
 コミュニティビジネスは、人と人のつながりから生まれます。愛知県安城市では、“まちはステージ”という主旨で7年ほど前から商店街の若手が音頭をとって、地域住民とともにお祭りなど行っています。写真からご覧頂けますが、そこでは、市民団体、学校、農家、障害をもった方などと様々な交流が生まれています。昨年には、街なかに、NPOの拠点ができたり、コミュニティレストランがオープンしたりと動きが出てきています。※参考:安城の取り組み
 当方は、安城のまちづくりに関わっており、これから商店街が主となった地域住民と連携したコミュニティビジネスの立ち上げに寄与していきたいと思っております。

■商店主が大学・学生と連携した動き(事例:愛知県瀬戸市の商店街)
 今、全国的に商店街が厳しい状況を迎えているのと同様に、少子化で18歳人口が減少して厳しい状況にあるのが大学です。ある大学の先生が、今、日本でダメなのは、商店街と大学で、そのダメな商店街と大学が組むとおもしろいことができるという主旨のことをおっしゃっています。私も同感で、今こそ、互いに連携をとるべき時代を迎えています。
 写真は、当方も少しお手伝いしている瀬戸市における名古屋学院大学の学生たちと商店街の連携の模様を写したものです。平成13年に学生と教員の有志が商店街の有志とともに、空き店舗を活用した学生を店長とするお年寄りのお休み処を開いたのがきっかけです。その後、2店目となる若者向けの写真上のカフェも開き、商店街の方々と連携して4年近く経ち、地元に受け入れられ定着した感があり、賑わいづくりに寄与しています。※参考:瀬戸の取り組み
 また、文部科学省も「現代GP(Good Practice)」という施策で地域の後押しをしており、当方は、現在、日本福祉大学の“知多半島における学生の地域参加”のコーディネートをしております。

■地域に根ざしたコミュニティビジネス展開(事例:東京都足立区の商店街)
 最後に、しっかりと地域に根ざしたコミュニティビジネスを展開されているお手本とも言うべき東京・足立区のアモールトーワを紹介します。東和銀座商店街の有志が、商店街の生き残りをかけ、平成2年に株式会社アモールトーワを立ち上げ、10年以上の地域実績を誇っています。私自身も講演で話を聞いたこともあり、実際に視察にも行ってきました。
 学校給食、高齢者の宅配弁当、清掃委託、鮮魚店、パン屋など地域における様々な事業を行っていますが、なかでも、コミュニティビジネスの真髄とも言えるのが、写真に紹介している経営不振に陥った魚屋さんを肩代わりして直営で運営している点です。魚屋さんそのものは赤字だそうですが、地域の住民の要望も強く、生鮮類は商店街の顔だけに経営をしています。会社全体としては、他の事業で魚屋さんの赤字をまかなっています。

 その他、三重県四日市市のコミュニティレストランの取り組み、兵庫県三田市、群馬県高崎市、岐阜県大垣市における学生たちの商店街での取り組み、滋賀県長浜市の黒壁の取り組み、群馬県伊勢崎市の環境ネット21の取り組みなど当方のホームページ「ホッと空間 Nagura’s Home」で紹介しておりますので、併せてご覧頂きたい。
 次回の最終回は、コミュニティビジネスを進める際の手法・留意点について述べます。




 【第7回】
  有限会社テオリア
  取締役社長 八木田鶴子

人が人を呼ぶ集団心理

 テレビ番組で「行列のできる法律相談所」というのがあります。行列ができるということは人気がある、繁盛しているというイメージがあります。

■「この行列はなんだろう?」効果
 街を歩いていて行列ができていると、「この行列はなんだろう」と、とても気になります。あるお店の前から行列ができていれば、よほど有名なお店とか、おいしいものを売っているとか、希少価値のあるものを売っているという想像をします。飲食店であれば食べてみたい、自分の興味のある商品であれば買ってみたいという誘惑に駆られます。そして時間があれば、一緒に並んでしまいます。時間がなければ、今度来てみようと思います。

■行列のできるお菓子屋さん
 私の事務所のある駅から2駅ほど先の商店街のなかほどに、いつも行列ができている和菓子とケーキを売っているA店があります。はじめてA店の前を通ったときにびっくりしました。なんら特徴のある店構えでもなく、並べられている和菓子もケーキも、表面的にはどこのお菓子屋さんでも売られている商品です。ごく普通のお菓子屋さんなのに、なんでこんなに人が並んでいるのだろうと思ったのです。
 あとで聞いてみると、いつも開店前の1時間も2時間も前からお客様が並んでいるということでした。
 マーケティング手法の1つとして、話題づくりをしてPRをし、“サクラ”を使ってまでも行列を作り出すことがよくありますが、それは一過性のブームに終わる場合が多いものです。ところがこのお店は、20年以上も前から、行列のできる和菓子屋さんとして、地域では有名なお店だったのです。

■こだわりの商品と販売方法
 では、A店の行列の秘密はどのようなところにあるのでしょう。主なポイントは次の3つです。
(1)こだわりの商品
 A店の行列のできる秘密は、なんといっても商品にあります。職人かたぎの創業者とその息子さんともども、材料を吟味し、しっかりとした製法を守って作っています。
 また、商品の価格も何十年と変わりなく、非常にリーズナブルな値段です。
 品質の良さと変わらない値段がお客様の信頼を得ています。

(2)数量限定の販売
 おいしいお菓子作りに必要なこだわりの材料は、その生産農家と直接契約をして取り寄せていますから、数に限度があります。また、お菓子は手作りですから、夜中から仕込みをしても1日に作れる数量に限度があります。中でもA店の一番人気の商品は毎日限定300個しか作れません。
 数量限定なので、予約販売をせずに、1人が1回に10個までと販売数も限定し、どんなお客様にも並んで買ってもらうほうが公平だという信念で販売をしています。

(3)人が人を呼ぶ口コミの威力
 こうした商品と販売方法にこだわり、開店前から行列ができるようになりました。
一番人気の商品は、開店後30分も立たないうちに売り切れてしまいます。そうなるとますます人は買い求めたくなるもので、どんどん行列のでき る時間が早まってきます。
 また、一番人気の商品だけではなく、その他の商品も並んで買うような仕掛けにしています。店内は、横にケーキと和菓子のショーケースが一列に並ぶ細長い造りになっています。そこでケーキを買うお客様も、和菓子を買うお客様も、一列に並んで順番を待つようにしているのです。これが必然的に行列になり、お客様が多いときには,店外までも行列ができているのです。私が最初に出会った行列がこれです。
 そうした評判が口コミで広まり、ますます人々の関心が高まり、人が人を呼んでくるようになります。




「ひと」という名のポテンシャル ~棚倉町・地域商業の現状~
東北経済産業局 商業・流通サービス産業課

■棚倉町・地域商業の現状
 棚倉町は人口1万6千人、福島県白河地方の東部に位置し、東を阿武隈山系、西を八溝山系に囲まれた、東白川地方の中心的な町です。また、江戸時代に二代将軍徳川秀忠公の命により棚倉城を築いて以来、政治・経済・文化の中心地、交通の要所として栄えてきた棚倉藩十万石の城下町です。
 町は、JR磐城棚倉駅前と棚倉城周辺を中心として旧国道118号線沿いに商店街が形成されています。商店数は昭和50年代に増加したものの、その後は減少傾向が続いています。

■まちづくりは自分達の手で
 平成12年、「もっと組織として活動できるもの」「町も町民も商工会も、全員が参加してできるまちづくり事業」として選んだのがTMOでした。TMOの設立には、町が「基本計画」を策定していることが条件となりますが、すでに町の基本計画はまとめの段階に入っており、すべての風がTMOに向かって吹いていました。
平成14年には、商工会の役員を中心にTMO設立準備委員会を結成しました。そして平成15年6月10日、TMO「まち工房たなぐら」を設立。形態としては第三セクターの株式会社でした。まちづくりへの関心は高く、資本金5千万、株主総数は100名。まちづくりへの関心の高さが現れていました。
 今、「俺たちが町を変えて行くんだ」と、「まち工房たなぐら」のメンバー達の表情は「ようやく自分たちの夢がかなう」という喜びに輝いています。

■会社の支援としての五部会を組織
 「まち工房たなぐら」にはTMO構想に盛り込まれた各プロジェクトを実行するために、アイディアを出し、叩き台を作る(1)まちづくり情報部会(2)イベント部会(3)地場産業振興部会(4)まちなかデザイン部会(5)集いの小径整備部会の各部会があり、それぞれ役割を分担しています。
 現在もっとも精力的な活動を行っているのが、新聞の発行やホームページの製作、ステージの開催など「まちづくり情報発信事業」を手がける「まちづくり情報部会」です。
 毎週金曜日、お昼を過ぎると事務所に、ひとりふたりとメンバーが集まりはじめます。顔ぶれがそろったところで、「今日は7人だネ、そろそろ始めっか」と部会長。テーブルを囲み、お弁当をつつきながらの会議です。

■町家の雰囲気を活かしたまちの新しい拠点づくり
 今最も注目されているのが、現在事務所として使っている町家を大々的に改装する「町家の活用による集いの小径整備事業」の推進です。平成16年度のリノベーション補助事業に採択され、蔵造りの外観や雰囲気を残しながら町家全体を改修し、食を中心とした店舗や企画展や貸しギャラリーなどに活用できる多目的ホールを作り、町民の憩いや交流の場を提供することとしています。

■TMOというステージが夢を具現化させる
 TMO設立から1年半と日は浅いですが、夢はどんどん膨らんでいます。そのひとつが「地場産業振興部会」が手がけている新しい特産品づくりです。
 その第1号として、町内で採取される海泥(軟質多孔性古代海洋腐食質)を使った化粧品を商品化し、販売を始めました。

 海泥は、数千年前に堆積したプランクトンや海藻などが微生物の働きで分解、代謝、再合成を繰り返してできたもので、66種類にも上る天然ミネラルを含むのが特徴です。
 商品は「棚倉美泥(びでい)」と名付けられ、化粧水(200ml、3150円)、美容液(50ml、3650円)、保温クリーム(60g、4300円)、せっけん(120g、1650円)の4種類。4点詰め合わせたサンプルセット(800円)も用意できました。昨年5月の発売以来順調に売上げを伸ばしており、使用されたお客様からの評判も上々です。

■棚倉町はポテンシャルを秘めている
 棚倉町には、町家でも城跡でも桜でもない、何者にも変えがたい財産、「人」という大きな可能性があります。「集いの小径」にしても「まち景観づくり」や「新しい特産品づくり」にしても、前々から町の人々が思い描いていた夢です。
 それが今、TMOという「ステージ」を得ました。更に「人」という力によってこの町の未来を明るく、力強いものにしていきたいものです。




「民法の一部を改正する法律(包括根保証の禁止」について     
中小企業庁事業環境部

 保証金額や保証期限に定めのない包括根保証は、保証人が過大な責任を負う可能性のあることや、経営者の新たな事業展開や再起を阻害するとの指摘がなされていました。
 このため、平成16年3月から法務省法制審議会保証制度部会において、保証制度の適正化に関する審議を開始し、経済産業省もかかる審議に積極的に参加してきました。
 その審議結果を反映した、包括根保証を禁止する内容の民法改正法が平成16年11月に成立し、平成17年4月1日から施行される予定となっています。

【改正内容のポイント】
(1)根保証契約は、書面で行わなければ無効です。

改正前
改正後
口頭での約束も有効。
口頭での約束は無効。書面での契約が必要。

(2)保証人が保証する金額には、必ず上限を定めなければなりません。
改正前
改正後
保証人が、債務者の借り入れをいくらでも保証する契約も有効。
保証する金額の上限を契約で定めることが必要。保証人はその範囲内で保証。

(3)保証人が保証する債務は、一定の期間内に発生したものに限られることになります。
改正前
改正後
保証人が、無期限で保証する契約も有効。
保証人は、契約で定められた5年以内の期間(定めが無いときは3年間)に発生した債務のみ保証。

詳細はこちらをご覧ください。


お知らせ

Japan Venture Award 2004 表彰式典及び記念シンポジウムが開催されます。
 創業・ベンチャー国民フォーラムにより毎年行われている「起業家」「起業支援家」の表彰式典及び記念シンポジウムです。(入場無料、詳しくはこちらから!)
開催日 2005年2月14日(月)14時00分~14時45分(開場13時30分)
会 場 赤坂プリンスホテル 「五色の間」

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 あきんどPLAZAでは、第2回メルマガアンケートを実施中です。
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【発行日】2005年2月10日
【発行】全国商店街振興組合連合会 企画支援部
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