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「あきんどPLAZAの事務局」です。
12月商戦が目の前!歳末売り出しは全店・商店街が一丸となって集客を図りたいものです。
さて、あきんどplaza第3号では、大木ヒロシ繁盛店三講がスタートします。
また、今回は全国の商店街と個店の景況調査のアンケート調査を実施させていただきます。
全国の商店街と個店の方を対象に景況調査アンケートを実施しています
調査の目的は全国の商店街と個店の景況感がどのような方向に変化しているかをいち早く読み取っていただくことです。ぜひアンケート調査にご協力いただきますようお願いいたします。
集計結果につきましてはメルマガでお知らせいたします。
アンケートはこちら
商店街向けアンケートに回答する 商店向けアンケートに回答する
アンケートは商店向けと商店街向けと2つ実施いたします。立場に応じてご回答にご協力ください。
商店主の方で、商店街を代表する方は両方のアンケートにご回答いただきますようお願いいたします。

コンテンツ
緒方知行商人塾第二講 株式会社オフィス2020新社 ――― 主幹 緒方知行
大木ヒロシの繁盛店づくり ――― ジャイロ流通研究所 大木ヒロシ
「昭和の町」豊後高田市のまちづくりの秘訣 ――― 中小企業庁 商業課長 横田俊之

緒方知行商人塾第三講

緒方さん 【第2講】
- 誇らしい商売 -
株式会社オフィス2020新社
主幹 緒方知行

筆者が主宰する二つの雑誌のなかの一つに「THE店長会議」というのがある。
これは、小売や飲食・サービスの顧客接点で仕事をする店主・店長・売場のマネジャーから販売員・パートタイマーにいたるまでの現場の人たちの共感ベースの雑誌ということをうたったものであるが、この最新号に湯布院(大分県)の街おこしを行なった中谷健太郎さんへの編集長(桑原聡子)インタビューが掲載されている。筆者がこれを読んでいてとても心に残ったのは、次の中谷さんの言葉である。

「誇りを持てずしてお客さまを迎えることはできない」

――これは、あらゆる商売に通ずる考え方であると筆者は思った。そういうことで、店にせよ、商業施設にせよ、商店街にせよ、本当に誇りのもてる商いをしているのだろうかという疑問が生じてくる。商品づくりに携わっている人たちについてもこれは同様である。
一球入魂という言葉を野球のピッチャーたちはつかう。一球、一球に魂をこめて力の限り投球する。商いでいえば、入魂の商いということになるであろうか、そこまで想いをこめ、一生懸命に力の限り全力をあげて、仕入にしても品揃えにしても接客にしてもあるいはモノづくりにしても、またそれぞれ商いに携わる一人ひとりが自分の仕事に誇りをかけ、情熱を注いで取り組んでいるかどうか。この問いを商人一人ひとりがしてみる必要がある。
ただ何となく昨日の続きを今日もまた、十年一日ごときマンネリの、意思も想いも意図も情熱もない、したがって自分のしていることに誇りも感じることができない、こんな商いが人の心――お客の心を動かせるわけがない。
「いらっしゃいませ」といってもそれは空虚なものでしかない。自分が惚れていないものを一生懸命人にすすめられるはずはない。誇りや自負心なくして人の心を動かすメッセージを発信することはできない。

「お客さまの期待にちゃんと100%応えればそこにお客さまの満足が、そしてお客さまの期待以上お応えすればお客さまは感激してくださる。さらに、お客さまから、そこまでやってくれるの、と望む以上にはるかなお役立ちをすれば、お客さまは感動してくださり、お客さまはファンを通り越して信者になってくださる。信者をくっつけて書けば“儲(もうけ)”という字になる。不況や競争のせいにして儲からないのではない。お客さまが満足し、そして感激・感動してくださるような、お客さまにとっての価値、お役立ちが提供できていないから売れないし、儲からないのだ」とは、新宿百貨店戦争で一人勝ちをした伊勢丹新宿本店の当時の本店長の言葉だ。
この本店長は、徹底した接客サービスによって、この一人勝ちをおさめたのである。

「お客さま、どうぞいらっしゃってください」と胸を張れる誇らしい商売、そういう中身と内容価値とお値打ちのある毎日の商い(それがたとえフレンドリーな接客や心配り、気配りのあるおもてなしや徹底して客の立場に立ったお役立ちであれ)に精を出し、地域の人たちやお客の喜ぶ顔を自分の喜びだとし得る商人の生き方が、結果として繁盛をつくるのである。


大木ヒロシの繁盛店づくり

大木さん 【第1講】
- 人的販売力増強の
ポイント -
ジャイロ流通研究所
大木ヒロシ

消費の成熟化段階にある現在、人的な販売力アップが売上増加に不可欠のことです。そして、この販売員のセールス力アップは費用と比例しないといった特徴を持っています。

例えば、同じ時給の販売担当のパートであっても、同時間の勤務でいながら、大きく差がつく場合が少なくなく、専門性の高い商品や買い回り商品については、その差はより顕著となると言うことであり、販売力といった見方からすると同じ費用(人件費)であっても倍の効率を望むことも無理だとは言えません。要するに、経費をかけず販売力アップを果たすとことができるといった意味で既存店の売上アップのための重要なポイントが販売員、個々の販売力増強なのです。

販売力というと接客テクニック、特に販売話法の問題に偏りがちになりますが、接客話法自体は欠かすことはできませんがセールス力の一部に過ぎないのです。販売力とはその販売員個人の全人格的な対人対応ということです。して見ると、先ず、重要になるのは、販売力増強意欲ということになる筈です。
販売員の自覚を促すための販売員教育の中で「販売員の皆さん、皆さんの給料はいったい誰がくれているでしょうか?」といった質問がなされることが少なくありません。
答えとして、「ハイ、銀行です」といった笑い話もありますが、大概のまともな販売員は「それはお客様です」と言うことになります。そしてこれが「正解」だと思っていたことが販売員教育に肝心かなめの「自覚」の醸成に至らなかった原因なのです。
「販売員の給与のために買い物するお客などいる筈は無い」のに、販売員サイドで「お客が給料をくれている」と考えれば、「給与待遇が悪いのはお客が買わなくなったせいだ」と言うことになってしまいます。
要するに業績の悪化を不景気のせいにして片付けてしまい、店と販売員は相変わらずといった状態が不振脱出を不可能にしているのです。その証拠に、大半の店で売上拡大期の以前と消費低迷の今も販売員の意識も対応も変わってはいません。自らは変わることをせずにお客すなわち景気が変わることばかりを望んでいるのです。
多くの店が「夏が過ぎ、秋も終わり、冬のただなかに居る、そして又くる春をじっと待っている」状況です。
しかし、今回の不況は季節的な変化などでは無く、場所移動による変化に近いのです。常夏の国から北の国にその住みかが変わったのであり、その国にいるのだと言う自覚さえあれば、実はいまが春だということに気づくことができます。そして北国の生活対応に自らが変わらざるを得ないのです。
要するに、「売れないのはお客のせいでは無く、自分(販売員)のせいだ」ということであり、自分の給料は「自分が自分にくれている」ものだという自覚を持たせる以外に販売力増強のための自発性は生まれてこないのです。そして自発性が無ければ社員教育等の全ての事柄は一過性になってしまい、空しさしか残らないものなのです。

お客が変わる(以前のように気軽に消費する)ことを期待するのではなく、お客に働きかけることで消費(買い物)を促すのであり、そのためには「自分が変わることである。自分が変わればお客も変わる」これが真実だということを経営者も従業員も自覚した時、始めて持続的で効果的な売上増強が可能になります。

今回は売上増強の考え方に触れましたが、次回では具体的な販売力増強について解説します。


「昭和の町」豊後高田市のまちづくりの秘訣

横田さん 「昭和の町」豊後高田市のまちづくりの秘訣
中小企業庁 商業課長
横田俊之

11月7日に「昭和の町」として年間20万人の観光客を集める大分県豊後高田市にお邪魔し、永松市長、小畑商工会議所会頭をはじめ、まちづくりに取り組まれている皆様と意見交換を行ってまいりました。
かつては、国東半島全域から集客する広域商店街として栄えた豊後高田市も、現在では人口も僅か1万8千人強となり、約百店舗のうち4割が空き店舗となっている状況と伺いました。
平成13年の9月に「昭和の町」ということでオープニングを行い、はじめは半信半疑だった市民も、実際に街に人が押し寄せてくるのを目の当たりにしながら、確信を深めています。まちづくりは、未だ道半ばですが、これまでの成果を挙げるにいたった秘訣として、私自身が感じた点をいくつかご紹介したいと思います。

商業コンサルのプランを否定し地域自らがまちづくりを企画

「昭和の町」の企画の歴史は古く、平成3年に国の補助金を活用して商店街活性化構想を策定した時に遡ります。商業コンサルに委託したところ、当時、各地域での流行となっていた共同店舗を活用した商業活性化の絵を描いてきたそうです。地元はこの案を没にして、自ら「昭和の町」の基になる企画をつくりました。県庁からは、「補助金を返せ」と冗談交じりで言われたそうですが、「自分たちのまちづくりは、自分たちで考える」という原点があって、今日の姿があるのだと思います。



「4兄弟方式」のまちづくり

中心市街地活性化がうまくいかない理由の1つに、対象地域や対象事業の絞り込みができないという点がよく挙げられます。
豊後高田市では、大きく商店街が8つの地域に分かれていますが、もっともやる気の高かった4商店街に絞り込みを行いました。
市長や商工会議所には「どうしてうちの商店街は対象にならないんだ」という批判が多数寄せられたということですが、「4人兄弟を自立させるのと同じだ。まず、長男が自立できるようになってからでないと、次男以下は育てられない。」という論法でコンセンサス形成に努められたそうです。
「昭和の町」売り出しに際しては、投資が分散していては、来街者からみた魅力も半減してしまうことは必至ですので、批判を覚悟で重点化したことが大きなポイントだったと思います。

専門家の巻き込み

まちづくりも、地域の独りよがりのようなアイデアも時々お目にかかります。
豊後高田市の場合には、構想の段階から総合広告代理店(株)KJ企画(JTBグループ)の猿渡氏に観光のプロの立場でアドバイスを受けてこられました。「これで人を呼べるのか」とういうプロの目で磨かれてきたことも奏功したと思います。この他、永松市長をはじめ、まちづくりへの強い想いを抱く人材がおり、行政と商工会議所や市民がガッチリとタッグマッチを組めているという点も見逃せません。観光資源足りうるものを持っていたという点において、一般の中心市街地がそのまま参考にすることはできませんが、ここでご紹介した豊後高田市活性化のポイントは、いずれの地域でも大いに参考になるものと思います。



NPOの数は13,777(10月末現在)。
昨年2月末には約6千件でしたから、倍以上に増えています。活動分野をみると、「まちづくりの推進を図る活動」が38.9%(複数回答)。「保健、医療又は福祉の増進」「社会教育の推進」に次いで第3位。どの活動分野も街・商店街を舞台に展開中。
→ 内閣府HPより http://www5.cao.go.jp/seikatsu/npo/index.html
全振連では、NPO等との団体を希望する約200の商店街の情報を掲載中。
「商店街応援団」連携希望団体大募集
 http://www.syoutengai.or.jp/


イベント
「中心市街地活性化シンポジウム」開催のご案内
関東経済産業局では、来る平成15年12月1日(月)に新潟市、平成16年1月15日(木)に川越市にて、「中心市街地活性化シンポジウム」を開催します。
住む人・訪れる人どちらにも「うれしい たのしい おいしい、中心市街地の活性化」がシンポジウムのテーマ。
小布施でまちづくりを実践していらっしゃるセーラ・マリ・カミングスさんを基調講演の講師として迎え、その他パネルディスカッションも予定しております。皆様の積極的なご参加をお待ちしております。
詳しくは以下をご覧ください。
http://www.kanto.meti.go.jp/seisaku/ryutsu/shougyou/20031027h15-shinpo.html
→ [問い合わせ先]
  関東経済産業局 産業振興部 流通・サービス産業課 商業振興室
  電話 048-600-0317(ダイヤルイン 担当:斎藤・大河原)

商店街が結婚式を企画
商店街振興組合エスプラナードアカサカ(理事長城所ひとみさん)では、「赤坂タウンウェディング」を企画した。
商店街が新郎新婦を一般公募し、最終的に計31組の中から18歳と19歳の若いカップル1組を選んだ。
城所さんは「企画のねらいは、赤坂をオシャレな街のイメージにすることと同時に、人通りの少なくなる土日を活性化させること。こうした企画は全国の商店街でもできると思いますので、皆様取り組んでみてはいかがですか。」(全振連「全国女性部セミナー」懇親会のご挨拶にて)
日程は12月6日(土)。会場は商店街近くのプルデンシャル生命本社ビルの敷地内で式を開き、商店街で披露宴を行う。
→ イベント専用ホームページ http://www.cybercitytokyo.com/akasaka

全国イベント情報の大募集!!
岡山県津山市の読者の方から貴重なご意見をいただき、今回二つの企画を考えました。
全国の商店街イベント・企画・運動などの情報交換です。
メールでご送信ください。写真が入るとなお更いいですね!
(1) 来年3月頃までのイベント・企画・運動など情報を募集し公開します。
全国に広めたいという企画などもOKです。
(2) 商店街のイベント等の取組みにより商店街組織の意識改革、組織の強化が進みます。
皆様の商店街の取組みで、「こんな企画を打ったら、商店街の商業者の意識が変わり活気が出てきた」という事例がありましたら、お教えください。

このメールマガジンの発行は全国商店街振興組合連合会(平成15年度中小企業庁委託調査事業)により実施するものです。このメールはメールマガジンに登録いただいた方、インターネット上にホームページを公開している商店街の方々に配信させていただいております。
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【発行日】2003年11月25日
【発行】全国商店街振興組合連合会 企画支援部
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